Web仏事百科事典 こころのこもった、供養のための仏事まめ知識
Web仏事百科事典Topに戻る


『年忌法要はいつまでするの?』


1.三十三回忌と五十回忌
 わが国では、三十三回忌を最終の年忌とすることが多く、これを「弔い上げ」「問切り」などと称しています。三十三回忌は「精浄本然忌」といわれ、どんな罪を犯した人でも無罪放免となり、その人本来の天性である清浄な姿となって、極楽往生できるようになるという意味の法要です。
 しかし、五十回忌で故人の法要の打ち止めとする場合も多いようです。50年が過ぎれば故人の霊は浄化され、仏の世界に融合して、私たちを守ってくれる存在となるのです。五十回忌の追膳供養は、そういった意味でも重要です。何世代にもわたって一貫した壇那寺を持つ檀家や信徒は、五十回忌までお勤めして打ち止めるのが通例です。

2.寄進
 三十三回忌や五十回忌での法要の打ち止めの時には、寄進や永代供養をする場合が多いようです。
 故人の年忌にあたって、追善のために日頃からお世話になっている壇那寺に、後世に残る仏具や法衣などを寄進します。什物(寺の宝物)である仏具や法衣を寄進するには、まず住職と相談して、おさめる品物を決定してから現金でおさめます。仏具や法衣、袈裟には高価なものもあるので、数人で寄進することもあります。故人の戒名と寄進した施主の名前が什物に記され、永久に残ることになります。

3.永代供養
 家を継ぐ者がなく供養する人がいない場合も含めて、壇那寺に一定の金額をおさめて永代にわたる供養を依頼しなければなりません。これを永代供養といいます。また、三十三回忌や五十回忌の後に法要を営まず、その後の追善供養を壇那寺で代わりに行ってもらう場合にも永代供養をします。その際には壇那寺の住職に、お仏壇や位牌、お墓、供養などについてよく相談し、永代供養料をおさめることになりますが、お寺によっては、これを受けとらずに永代に供養してくれる場合もあるようです。

 


Web仏事百科事典目次に戻る  このページの先頭に戻る