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『お彼岸会とお墓参り』


1.お彼岸会
 お寺では「彼岸会」の法要がお彼岸の期間に営まれます。読経や法話が行われますのでお彼岸には単にお仏壇を掃除し、お墓参りをするだけでなく、壇那寺や大きなお寺の「お彼岸の法要」にお参りすることが大切です。彼岸に思いをめぐらし、亡き人を偲んで供養すると共に、私たち自身が仏の教えを実践する機会を持つことが必要だからです。

2.お墓参り
 一般にお墓参りの時期は、春秋のお彼岸、お盆、年忌法要、祥月命日、月命日とされています。また、お正月にお墓参りをする習慣や、入学・結婚の報告、悩み事があるときなどに故人への報告の意味を込めてお墓へ出かけたりします。
 お墓参りはできるだけ家族全員で出かけましょう。特に子どもには、できるだけ幼い頃からお墓参りの習慣を身につけさせることも大切です。お墓参りに必要な物は、線香、ロウソク、数珠、マッチ、供物や献花、手桶、ひしゃくなどです。また、お墓を掃除するために、たわし、ぞうきん、ほうきなどもあると便利でしょう。この中には寺院墓地や霊園で借りたり買ったりできるものもあります。あらかじめ確認しておくとよいでしょう。服装は特に決まりはありませんが、お世話になっている僧侶や管理事務所の方に会うことも多いので、きちんとした身なりを心がけましょう。また、数珠は必ず持って行くようにします。
 お墓参りの手順は、まず、ゴミや落ち葉、雑草を取り除き、墓石をたわしでよく洗います。文字を刻んである部分の汚れは、歯ブラシで磨くとよいでしょう。最後に墓石に水をかけて汚れを流し、ぞうきんで水を拭きとります。掃除の後、供物を供えましょう。お菓子や果物などの食べ物を供える場合は、半紙を2つ折りにした上に置くとよいでしょう。花立てには水を十分入れ、生花を飾ります。水鉢にも水を入れておきます。お供えが終わったら、線香を焚きます。お参りをする時は、墓石よりも体を低くするのが礼儀です。数珠を持って静かに手を合わせ、故人に対する思いや近況を語らいます。
 壇那寺にお墓がある場合は、まず本堂に寄って本尊にお参りしましょう。また、故人のお墓だけでなく、周辺のお墓もお参りしたいものです。墓地は神聖な場所です。自分の墓所だけでなく、周囲のお墓に迷惑がかからないように気をつけてお参りしましょう。

 


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