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『お墓の構造』


●法的な決まりはありません
 お墓の構造には法的な決まりがあるわけではありませんが、基本的には、遺骨を納める納骨室(カロート、納骨棺ともいいます)、墓所を囲む外柵(巻石・境界石)、それにお墓の中心である石碑の三つを中心として構成されています。
 外柵が基本構成のひとつになっているのは、自分のお墓の使用権の範囲・境界を明確にする重要なものであるからです。カロートはふだんは外からは見えませんが、ご遺骨を納めるところですから、一番大切な部分ともいえます。
 この他に花立てや香炉、水鉢、墓誌、塔婆立て、つくばい、灯籠といった付属品、さらには植木などによって、ご供養の場であるお墓は形づくられています。

●故人を偲ぶシンボルなのです
 墓石に刻む文字は一般的に、和型墓石では「○○家之墓」、洋型墓石では「○○家」とすることが多いようです。書体は楷書体、隷書体、行書体、草書体、ゴシックなどがありますが、解りやすいということで楷書体が一般的なようです。
 お墓に向かって手を合わせる時、誰もが遠い祖先からの魂の流れや声のようなものを感じます。墓石とは故人を偲ぶシンボルであると同時に、故人と生きている私たちとが向き合い、心を通い合わす精神的なよりどころなのです。

 


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