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『年忌法要について』


1.年忌法要
 百カ日がすんだ後は故人の命日に行う年忌法要が大切な供養です。
 年忌法要は一般には死亡した翌年に行う一周忌をはじめに、三回忌、七回忌、十三回忌、十七回忌、二十三回忌、二十七回忌、三十三回忌と行い、その後は五十回忌、百回忌と50年ごとに営むのがしきたりです。一周忌、三回忌、百か日の三つの法事は、中国儒教の礼の考え方を、仏教が取り入れたといわれています。三や七の数字が多いのは、一とその数でしか割り切れない「素数」が重んじられてきたことによるものです。こうした法要は、わが国で古来より修されてきた死霊(悪霊)の浄化と、その結果もたらされる祖霊化・守護神化の風習と融合して、平安末期から鎌倉時代にかけて盛んになり、現在一般化されている供養の基本形がここにあります。

2.月法要
 毎年の命日を「祥月命日」といい、年忌法要以外の年であっても僧侶を呼んで読経してもらうことがあります。祥月命日は故人にとって元の世界に帰る、仏の世界に帰った日、つまり「仏の誕生日」とも言うべき日だからです。
 なお、毎月の命日を「月忌」といいます。できれば月忌にも僧侶を招き、読経してもらいたいものですが、実際にはほとんど行われていません。せめて故人の供養のためにも花などを供え、拝礼くらいはしたいものです。

 


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