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『公営墓地に寿陵は建てられる?』

 生前に建てられたお墓を寿陵といいます。例えば夫婦がお墓を建てる時、配偶者が亡くなって建てる場合と、夫婦ともに元気なうちに建てる場合があります。ともに元気なうちに建てるようなお墓を寿陵と呼ぶのです。
 個人で建てるお墓のことを「個人墓」といいます。夫婦で建てるお墓のことを「夫婦墓」といいますが、昔から「比翼塚」ともいっています。由来は、中国の伝説の鳥で、翼がひとつなので、夫婦2羽並んで飛ぶことができるという「比翼鳥」からきています。また、いつも夫婦で力を合わせ、仲むつましいことに例えて「比翼連理」などともいいます。
 さて、公営墓地の場合、原則的に新規の遺骨を持っている人でなければ墓地購入を申し込む資格はありません。しかし、民営墓地の場合、全体の8割が寿陵だと言われています。これには、墓地不足が言われている昨今、今のうちに購入しておかなければという心理が働いているのかもしれません。しかし、場所によっては寿陵を認めている公営墓地もあるので(福岡市・広島市など)、よく確認しましょう。
 寿陵を建てることのできる墓地であれば、後は普通のお墓を建てる時と同じ手順です。寿陵に刻む戒名は、朱色に塗り、亡くなってから黒く塗り変えます。これは石材店に依頼するとよいでしょう。ただし、浄土真宗にはこの習慣がありません。お墓が完成したら、開眼法要を営みます。

 

 


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