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『仏壇のお手入れ(お掃除)』

 仏壇は、日本の伝統工芸品であり、ものによっては、美術品といってもよいほどの美しさを持っています。それだけに扱い方にも繊細さが必要で、まちがった手入れをするとかえって仏壇を傷めることになってしまいます。
 だからといって特に難しい手入れが必要なわけではありません。次にあげる幾つかの点に注意しさえすれば、仏壇を長持ちさせることができます。
 ていねいに扱えば、五十年でも百年でも使うことができるのです。

◎漆塗りの部分
 漆は水分によわいので、決して水拭きはしないでください。シリコンクロスで拭くか、それが無ければ木綿の布やガーゼなどのやわらかい繊維で乾拭きするのがいいでしょう。かたい繊維は、仏壇を傷つけることがあります。
 花瓶の水がこぼれたときなどは、すぐに水を拭くよう心がけましょう。ほっておくと 漆が傷んで、はげてくるときがあります。

◎ 金箔部分
 金箔は手で直接触ると指紋がつき取れなくなりますので、慎重に扱ってください。仏壇専用の毛バタキを仏壇店で売っていますので、それをつかって軽くホコリを払います。
 細工が細かいところは、毛バタキをつかわずに書道用の毛筆でかるく払います。無理に毛バタキで払おうとすると、毛バタキが彫刻の部分に引っかかって細工を壊すこともあります。
 布などで強くこすると、金箔がはげてしまったりしますので気をつけてください。

◎ 金具
 蝶番や金具の部分は、塩分によわく、さびやすいので、直接触らないようにします。触れてしまったら、やわらかい布で軽く乾拭きをします。

◎ 仏像・位牌
 ホコリがたまったら、毛筆で軽く払います。ただし汚れがひどいようなら、仏壇店に相談をしたほうがいいでしょう。

 仏壇は湿気を嫌いますので、梅雨時など雨の続いた時には、晴れの日を待って窓を開き仏壇の扉を開けて風通しするといいでしょう。

 


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